23,オーバーヘッド

23F,オーバーヘッド

23F,オーバーヘッド

安達としまむらの実在性を岐阜にて見出す 2/2

(前回の記事)

 

 『島南公園』で卵サンドを食べ終えたぼくは次の目的地に移動する。

 ちなみに原作再現で卵サンドのお供としての飲み物なんかは用意していなかった。この先、ぼくが何か飲み物を飲んだことがわかる様子を書くまではずっと喉が乾いていてぼくの口の中はパッサパサだったということはわかってほしい。いや、別にわからなくてもいい。

 カルコス付近から移動します。

 

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"夏の淵"

 5巻で樽見がしまむらの絵を描いたり、長良川花火大会が行われた金華橋通りへ。

  

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 △花火大会の日に、この歩道橋は使えない、了解ッ!

 

 

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 △歩道橋の上から見下ろす金華橋

 

 河川敷に降りる方法を探していると、御誂向きの階段を見つけた。

 

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 しまむらと樽見が通ったと思われる河川敷への入り口

 

 

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 △河川敷でのバーベキューは禁止だが、女が女の絵を描くことは許す

 

 

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 △河川敷入り口の階段からの景色

 この写真を基に5巻での樽見しまむら絵描きシーンについて説明する。

 左側の川辺の白い砂利の部分で樽見はキャンバスを立てて絵を描いていた。川辺に辿り着くまでにはその手前の藪の部分を通り抜けなければならない。

 今は十一月なので枯れて大人しくなっているが、七月の夏真っ盛りの中の藪はそれはもう青々と茂っているだろうし、バッタとかがウジャウジャいそうだ。しまむらはよくそれに付き合ってくれたなという思いがある。藪を通り抜けて川辺に出ることをぼくはちょっとためらうくらいだった。

 その絵を描いている最中に写真右の歩道を安達が自転車に乗って通り掛かる。横目でチラっと見ただけで、遠い川辺に居る樽見が絵筆を持っていることを見抜いているのであだちアイは視力が良い。

 ここは夏にもう一度来て真実を知るべき場所だ。

 河川敷のコンクリートから放射されて昇ってくる熱気とか、鬱蒼とした藪の中でできるだけ通り抜けやすそうなところをバッタを蹴らないように歩いてみるとか、砂利のところまで出ると川の気化熱で少し冷えた風が気持ちいいとか、そういうものが必要だと思った。

 

「夏、してるなぁと思ってね」

 

 本当にこれ。ここは夏をする場所なんだよね。

 

 次の目的地『マーサ21』へ向かう。

 

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"スイート・メモリーズ"

 始めに断っておくと、マーサ21安達としまむらには登場していない。4巻で安達が一人で行ったショッピングモールがここではないかと思って確認しに行ったが、どうやら違うらしいということがわかった。ぶっちゃけ空振りだった。

 ただ、ここには東海地方で育ったものにはわかる郷愁のようなものがあった。

 マーサ21はそのネーミングのアレさからもわかる通り、20世紀の、それも昭和に建てられた総合お買い物施設だ。度重なる増改築で複雑に入り組んだ立体駐車場から、この建物の30年近い歴史が伝わってくる。

 ここは多分、しまむらや安達の親世代が愛するショッピングモールなんだ。

 例えば、しまむらの母親は岐阜のもっと田舎の出身で、二十歳前後くらいに本巣まで出てきたとするじゃないですか。そうなるとモレラはこの街にまだ存在してないし、マーサ21が最先端の、街一番のショッピングモールだったと思うんですよ。

 だからしまむらの母親はモレラが出来てからも行き慣れたマーサ21の方が好きで、小学生くらいの娘と買い物に行く時はモレラじゃなくマーサ21の方にちょくちょく足を運んだりしていると思うんですね。

 それで小学生のしまむらはモレラの方が新しくて広い*1からモレラに行きたい気持ちを持ちながらマーサ21でのお買い物についていって、そこでのお買い物がなんだかんだで楽しかったり、お昼の二時くらいに昼食とおやつを兼ねて食べたスガキヤの味をいつまでも覚えてたりするんですよ。

 大人になったしまむらがそういうことを思い出してあえて今日はマーサ21の方に行ってみようかなって考えたりするのはあると思う。

 しまむらと安達が一緒にマーサ21に行ってそういう思い出話をするのもエモい。安達にそういう郷愁が通じるかはわからんが。*2

  作品の舞台としての街を理解するにはこういう観点もあるなと思ってここに来たことも多少は意味のある寄り道になった。

 

 次は尻毛郵便局。

 

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 △コミカライズ版コミックス2巻54P

 

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 しまむらの ぬくもり残る 郵便局

  

 "故郷の門火"

 公式からハッキリとした実在性というものが呈示されながらも、現実との齟齬が最もハッキリしているのがここかもしれない。

 ここにしまむらが立っていた。でも、しまむらがここに立つ理由はもう存在しない。

 この郵便局から車道を挟んだ向かい側に『カラオケ尻毛村』があった。過去に。現在は老人ホームになっている。

 この老人ホームは2012年に建設されているので、2013年に出版された『安達としまむら』1巻の書き下ろし『女子高生ホリデイ』が書かれた頃にはもうカラオケ尻毛村は存在してない。

 安達としまむら作中でも、恐らくカラオケ尻毛村はなくなっている。それは5巻でまた4人でカラオケに行くことになったとき、駅近くのカラオケに行っていることから恐らくはそうだとわかる。

 尻毛村が登場したのは入間先生のノスタルジーかもね。生まれ育った土地の古くからある街のカラオケ屋さんで、自作に登場する歌手『二条オワリ』の曲を永藤が歌うのって、単純にエモいし。

 カラオケに行くことになって、尻毛村を提案したのは日野だった。永藤に提案させても、日野に近い位置にいるから同じく尻毛村を提案しそうだ。しまむらは駅近くのシダックスとかJOYJOYにしそう。安達はモレラのラウンドワンにするだろうな。

 この辺りの機能していない商店街とか廃線になった線路を眺めていたら、日野と永藤のカップリングがよくなってきちゃった。*3

 日野は地元の名士の家に生まれて、あの安達からも「日野は街に詳しい」と評されている。尻毛のあたりが寂れて、尻毛村がなくなることは避けられない流れだということを理解して受け止めていたと思うんだよなー。

 しまむらと安達はどう思ったかな。尻毛村がなくなったこと。

 そんなことを思い耽りながら移動する。

 待たせたな。

 最終目的地のモレラ岐阜へ向かう。1万字書いてようやく辿り着いたぜ。

 

 

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 △どれだけ後ろに下がっても横幅の1/3くらいしか収まらない。広い

  デカい。駐車場の隅っこの限界まで下がっても、到底全景は収まりそうにない。横幅はこれの三倍くらいあると思って欲しい。

 これはモレラで遊んでしまう。ラウンドワンがあって映画館があってご飯食べるところが無限にある。一日二日では遊び尽くせそうにない。安達を侮っていた。これは頼っても仕方がない。

 モレラの南側、オレンジゲートという入り口から入ってみることにする。このあたり、銀杏の木が密集していて、すごくクサい。

 

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  △このあたりがすごくクサい。モレラでの最初の思い出の匂い。

 ぼくが選んだ入り口、オレンジゲートからまっすぐ行って最初にあった交差点にLUSHがあった。化粧品とかあのバスボムとかの匂いがする。

 安達は4巻でモレラの店内を歩くとき、甘い匂いがするだとか、外国のショッピングモールでもこういう匂いがするらしいとか言っていた。今のところ想像とは違っているぞ。大丈夫か。

 その交差点を左に進んでいくと早速あった。スーパーの手前くらいに。

 安達としまむらの実在性レベルをグンと上げるあの場所だ。

  

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 △コミカライズ版2巻26P

 

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 △コミカライズ版2巻27P

 

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 △黒板に描いてある絵まで一緒なの、すごい

 

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 △例のカップル座りが行われるボックス席

 

"改定を発して"

 ここはかなりすごい。実在性レベルがマックスまでいっている。既知感っていうのは"これ"だというのをまざまざと見せつけられる。

 やっぱりモレラなんだよなあ~。

 外観を一通り楽しんだのち入店しようと思ったが、その前に表のメニューでも見てみようかな。そして、メニューを眺めるオタクに電流走る。

 

 オムスフレ、メニューに見当たらないんだが……。

 

 いや、まさか、そんなことは……。

 不安になりながら入店する。午後3時近くなっていたのでお客さんはぼく以外にニ組いるだけだった。席に案内され、メニューに目を通す。

 やっぱり、オムスフレ、ない。

 この時は今年一番の「マジか」が口をついて出た。食べログとかでこの店見ても人気メニューとしての扱いを受けていたので、この店に行けば当然食べられるものだと思っていた。

 ヤシロのように添えられてるトマトソースには目もくれずメープルシロップをドバーとしたかった。ここにくるまでそのことばかり考えていたのに。

 あまりの悔しさにウェイトレスの方に確認まで取った。

 ウェイトレスの方によると、半年以上前のメニュー改定でなくなったらしい。時期的に言えば多分新年度の四月くらいだろう。

 その事実を知った時の悔しさたるや。実はぼくは、去年の時点でもうモレラ岐阜安達としまむらの関係について認知していた。

 

 

 自分が遅きに失していたことにようやく気付いた。この時点で、少なくとも三ヶ月以内ならば食べるチャンスがあった。

 このオムスフレ、作中での説明と食べログでの写真を見る限りではスフレというよりはパンプディングっぽいんですよね。

 フランスパンを使うメニューがオムスフレの他に多分なかったと思うので、利益率を改善するためにメニュー改定が必要になったら、こいつが真っ先に標的になるというのは普通にある話だ。ぼくでもそうする。そこは納得があった。

 無いものはしょうがないので気を取り直して『ベーコンとズッキーニのピザ』、『フレッシュトマトとバジリコのパスタ』を注文。

  完熟トマトでなくフレッシュトマトだが、ほぼ同一のものといっていいと思う。このパスタの持つ属性として、この店で最もシンプルで、最も安いというのがある。安達が水しか飲まないのもそうなんだけど、こういうところが安達にはある。安達には選択肢というものがあまりない。*4

 

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 △コミカライズ版2巻8話扉絵

 

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 △あだしまスペシャル¥1300くらい+ドリンクバー

 

 ここでやっと喉を潤した(伏線回収)

 ピザが美味い。パスタよりもピザの方が出て来るのが早かったことからもわかるピザ窯の威力を感じる。うちに欲しい。薪を燃やして内部温度が450度まで上がる石窯、おうちに絶対に欲しい!!

 パスタは本当にシンプルなパスタで、ヤシロのおごりだったんだから安達はもっと選べよという気持ちが湧き上がってきた。

 でも二次元キャラクターが食ったものが現実に存在すると嬉しい。そういう混じりけのない原初の感情が生まれた。

 二次元キャラクターはもっと色んな店で何を食ったかを表明しろ。ぼくがそれを食う。欲を言えばぼくが好きな店に行け。岐阜タンメンとかに行け。

 シェ マディを後にし、ブラブラすることにした。

 

"ダブル・リバイバル"

 一階を歩く。そんなときあるものが目に入った。

 一巻でしまむらがこんな冗談を飛ばしてきたのを覚えているだろうか。

「他にもユニクロくんと、H&Mちゃんとか友達かなぁ」

  

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 モレラではユニクロH&Mが隣り合っていた。しまむらのアレはモレラギャグだった。このギャグを聞いた安達の反応は「肩が微かに揺れていた」ぐらいだったが、内心では大ウケしていたのかもしれない。安達はモレラが好きなので。

 このユニクロH&Mの境界ぐらいに立ったしまむらが可愛らしいポーズをとりながら「見て安達ー、わたしの友達ー」みたいなことをやっているという事実は、実在します。*5

 

"安達の戦い"

 一階にペットショップ『ワンラブ』がある。実は4巻で安達が行ったショッピングモールがモレラだと確定できたのはこの店が重要なファクターだった。

 ぼくの住んでいる地域にある『ワンラブ』には犬猫しか居なかったのだが、モレラの『ワンラブ』には犬猫のほか、熱帯魚、爬虫類、鳥類、小動物などおよそ家庭で飼うペットの何もかもを取り揃えるラインナップだった。

 早速入る。入り口近くの犬猫の展示は一旦置いて、奥まで突き進む。安達と同じ道のりを行く。

 奥のアクアリウムコーナーはプラチナアリゲーターガーアジアアロワナの居る巨大なオーバーフロー水槽から始まる、熱帯魚専門店と比べても見劣りしない立派なものだった。

 アクアリウムコーナーの更に奥に行くと別のコーナーに入るガラス戸があり、そこが爬虫類コーナーだった。可愛らしいコーンスネークやレオパードゲッコーが居た。安達はどうもお気に召さなかったようだが。

 その先の鳥類と小動物のエリアを抜けて、安達が「これ私だ……」となってしまう犬猫展示まで戻ってきた。

 ペットショップを出てすぐ右手にモールの出口がある。安達がエキシャーマンに出会ったのはここだ。

 

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 △ペットショップ近くの通路

  安達がエキシャーマンに唆されて「逃げないぞー!」と叫んだ通路がここだと思われる。決意の場所だ。エモエモのエモだ。ここはモレラの北の端で、学校をサボった平日だと相当人通りは少なかったと思う。それでも安達が自意識に打ち勝ったの、偉いと思うよ。

 

"音ゲーマーの野望"

 ユニクロH&Mの近くにあるエスカレーターから二階に上がる。ラウンドワンに行くときがやってきたのだ。エスカレーターから降りて右手にTOHOシネマズ、左手にラウンドワンがあった。

 

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 △安達が"絶対の信頼"を置く、モレラのラウンドワン

  この入口から真っ直ぐ行くとボウリングの受付を横切って、突き当りにビリヤード場。そこを右に曲がるとカラオケの受付。左に曲がると、

 

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 △コミカライズ版2巻42P

 これがマジでそのままある。赤い立方体みたいなソファはラウンドワン全店共通だと思うんだけど、ゲーセンとボウリングのエリアを隔てるこのちょっとした段差みたいなのがマジマジのマジって感じ。

 じ、実在性~~~~~!!

  ボウリングエリアを後にして、更に奥へ行くとメダルコーナー、そして最後に体感ゲームコーナーがあった。そこにちゃんとエアホッケーもあった。

 

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 △新感覚エアホッケー機ビッグバンスマッシュ

 作中のエアホッケーの描写を突き詰めていくと、微妙に機種違いっぽいのだがそこは大目に見ることにした。*6

 体感ゲームコーナーだけあって、音ゲーもこの辺に密集している。

 音ゲーの店名表示は『R1モレラ岐阜店』だった。

 今後この店名とオンラインマッチングしたら「お、あだしまのテリトリーで音ゲーやっとるな」と思ってしまうかも。

 この店をホームゲーセンにすることができれば、常にあだしまを感じながら音ゲーができるってワケ。ここがホームゲーセンの音ゲーマー、ちょっとうらやましい。*7

 

"放課後の寄り道で"

 ラウンドワンを出て、二階を一周する。しまむらはヤシロと映画を見に行った時に日野と出会った。その時の日野は二階奥の本屋に用があった。この本屋はTSUTAYAだった。あだしまの小説も漫画もちゃんとあった。モレラ、わかっとるな。

 そのあとはフードコートのテラスに出て、そこのベンチでボーっとしていた。夕暮れ前の寒空の下で、人はまばら。テラスの左端の喫煙所に設定されているベンチに腰掛ける。

 ぼくの座るベンチから離れたところで、女子高生ぐらいの年頃の女の子が二人でウダウダしていた。リアルな女子高生のウダウダに遭遇した。

 片方の女の子はスマホを片手に、もう片方は手鏡を持ってまつ毛をいじっていた。お手本のようなウダウダだ。本当に何をするでもない空間だった。ここはそういう場所なんだ。

 

 

 特にエピソードのない安達としまむらの暮らしがこういう感じだ。作中に描かれることのない、なんでもない放課後。なんとなーくモレラに二人で遊びにいって、なんとなーくテラスでとりとめのないおしゃべりをして過ごす。チルだけがあるみたいな。

  時間にしたらどれくらいだろうか。ここで暗くなる寸前までボーっと過ごしていた。

 

 

  ……帰るかーー。

 

 

 

 

 モレラからの帰り道、途中に例のアレがあったので寄った。

 

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 しまむらハウスに着いたぞ、ではない

  ここのしまむら、隣にセブンイレブンがあるのでめちゃ暮らしやすそう。○○が食べたくなったらいつでも食べられるじゃん!(○○にはあなたの好きなセブンイレブンの食べ物を入れよう!)

 

 こういう感じで帰路についた。

 今回のコンテンツ・ツーリズムは事前の下調べもあって行動に対する迷いが一切なかった。何をするにも迅速で効率がよかったからこそ最後に無為な時間をたっぷりと過ごせたし、その無為な時間こそかけがえがなかったと思う。

 

 ▽▽▽

 

 本当は尻毛周辺の寂れた様子と、その直後にいく巨大ショッピングモールとの因果関係。巨大ショッピングモールが生活の中心にあるからこそ安達のような選択肢をあまり持たない子がいるのかなとか、そういうので旅を情緒的にまとめようかと思ったんだけど……。

 モレラのテラスでだらっと過ごした時間があまりにも、あまりにもで、そういうのが全部ぶっ飛んでしまった。

 言葉を尽くすと溢れてしまう、あの場所で過ごしたこと。

 安達としまむらは居ます。岐阜に。

 

 

*1:モレラ岐阜は2006年建設

*2:思い出したんだけど、3巻の安達としまむらのしりとりで安達が"す"で"スガキヤ"って言ってるから実は親と一緒にスガキヤには行ってるのかも。安達はしまむら以外何も好きじゃないということを度々言ってきたけど、実はしまむら以外にもスガキヤだけは好きだったと言われると嬉しくなっちゃうの。東海地方で育つとスガキヤ以外何も好きじゃなくなるので

*3:永藤と日野のこの顔のいい巨乳の女とちみっちゃいバリキャリみたいな女の組み合わせ、『同居人が不安定でして』じゃん

*4:だからこそ3巻でしまむらのために安達が名古屋までチョコレートを買いに行くこと、実は結構凄いよねという話は何回でもしたい

*5:これを見た安達が「わ、わたしが一番の友達だから!」というファストファッションブランドへの謎の対抗心を出してくるという事実も、実在します!!

*6:この機種は大量にパックが出現するモードと、従来の1パックで遊ぶモードがあり、1PLAY200円までは一致するのだが、パックの反射時に音が出ない。

*7:ちなみにこの店のjubeatは照明の真下に設置されていて、最悪の環境だった。絶対にホームゲーセンにしたくない

安達としまむらの実在性を岐阜にて見出す 1/2

(まだ岐阜県には行かない序文)

 十一月某日。

 今日は休日だが、普段の労働をする日よりも早く起きて、出かける準備をする。忘れ物がないかの確認は入念にする。この日のために用意したものがいくつかある。

 今日は、前々から『安達としまむら』の舞台、本巣市へ出かける予定だった。聖地巡礼とか、コンテンツ・ツーリズムと呼ばれる行いをすると決めていた日だ。

 ぼくは以前、このコンテンツ・ツーリズムに対して曖昧な気持ちで取り組んでいて、その考え違いにある日はたと気付いて、勿体ないことをしてしまったと後悔したというブログ記事を書いたことがある。

 

 この記事書いてからというもの、聖地巡礼やコンテンツ・ツーリズムに関する論文を読み漁っていたりしていた。

 大抵事業者側が戦略的に街の聖地化を仕掛けるために、聖地巡礼で町起こしが成功した事例について分析したりするものが多いんだけど、たまに旅行者側に立って聖地巡礼は何がどうなれば楽しいのか考えてるものもあって面白いです。

 世の中には聖地巡礼を行ったことがある人に向けたアンケートみたいなのが結構いっぱいあって、『聖地巡礼 アンケート』なんかで検索すると出てきたりする。

 そんな中で見つけたあるアンケートの結果によると、アニメ作品やドラマのロケ地への聖地巡礼で得られる既知感は高く、小説作品の聖地巡礼では既知感が低いというものがある。

 映像作品は画角という視覚的呈示があるため、聖地巡礼の達成に一定の基準が設けられる。アニメやドラマの中で観たことがある景色に強烈な既知感を覚え、それが興奮に繋がる。

 作中のカメラと同じ位置に立って、アニメの背景と同じ景色を観る。あとは天候とか時間帯とか、カメラの位置と寸分違わない位置に立てているかということが"聖地巡礼の上手さ"ということになる。

 小説作品の聖地巡礼において、この既知感とそこから派生する没入感を高めるためには文字のみで描写される舞台をできるだけ正確にとらえておく必要がある。そのためには純粋に作品知識を深めておくのがいい。

 


  上記の記事はそんな理由によって生み出された。そして今回のこの小旅行はこの記事に書かれていない新事実を探すためのものだ。

 安楽椅子の上でわかることだけを並べ立てるフェイズが終わって、実況見分を開始するフェイズになったというわけ。*1

 

 

 ▽▽▽

 

 

"単独行"

 朝十時、ぼくはイオンモール各務原に居た*2

 カーナビの指示するままに、名古屋から岐阜へ向かう国道22号線名岐バイパスを通ってきた。

 この道は東海地方でも屈指の交通の修羅たちが集って毎日その修羅度を競い合う催しが開かれている。車と車の隙間を縫うようなカーチェイスをたった一台で行っている尾張小牧ナンバーでガラスにスモークの吹かれたバンや、車間距離をどれだけ詰められるか己の限界を確かめるべく挑戦し続けるトラックなどが見られ、大変にエキサイティングしている。

 また岐阜に行くことがあれば、絶対に違う道で行きたいという"意思"がぼくに宿った。

 イオンモール各務原の駐車場に車を停めて、最初に噴水広場に辿り着いた。辿り着いてしまった。というのもこの噴水広場、イオンモールのレストラン街入り口の近くにあったのだ。モールの西のはずれの牛丼屋の裏などではなかった。

 

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 △ここでブーメランを投げていたとしたら、めちゃくちゃ悪いやつだ。

 このモールの周囲にブーメランの試し投げをして、その感触を得てからまたブーメランを買いに戻る、という行動を自然にとらせることができる公園などはなかった。

 しまむらと永藤がブーメランの試し投げをここでする場面が生まれたのはイオンモール各務原の立地が悪いとも言えるだろう。ブーメランを投げられる場所くらい、ちゃんと用意しておけよな。

 

"幻視錯綜"

 レストラン街入り口から店内に入る。目当ての『三國屋善五郎』はこの入口から入ってすぐの交差点を右に曲がったところだった。

 イオンモール各務原で早速現実とフィクションが入り乱れてきた。

 驚くことに、コミカライズ版で描かれたお茶屋さんと全く同じ外観。店内レイアウトの一致ぶりはあとで漫画を読み返してみて後悔が生まれるほどだ。

 今回の旅に失敗があるとすれば、漫画版を持っていかなかったことかもしれない。

 恐らく、入間先生が小説の資料のために撮った写真をまに先生に渡しているか、もしくはまに先生本人がロケを行っているはずだ。

 

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 △コミカライズ版2巻110P

 この赤丸の場所に『レジェンドオブアフリカ』がある。それくらい漫画版は正確だ。コミックス三巻が出たら、めぼしい場所のコマをリストアップして同じ画角を探すことを目的にもう一度向かってもいいかもしれない。

  

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 △¥800+ラッピング料¥50

 レジェンドオブアフリカを入手した。これだけでイオンモール各務原での目的は半分は達成したといっていいだろう。陳列のポップに"チャイにおススメ"と書かれていたのは少し有難かった。

 関係のない話だが、ぼくはブラックティーを飲むと気分が悪くなってしまうタチなので……。

 安達がそのポップ情報をちゃんと伝えていれば、あるいはしまむら自身がこの紅茶が気になったときのことを覚えていれば、しまむらもミルクで煮出したチャイにして飲んでいるはずだ。多分。

 

"クマの誘惑"

 とりあえず三階から攻めてみようと思って、エスカレーターを昇る。このイオンモール各務原、モール専門店街がかなり広い。

 後に行くモレラ岐阜よりも選択肢としては強いかもしれない。確かにプレゼント選びのために来る場所として、学校からちょっと遠くてもここに行きたいという気持ちがわかる。

 クマの絵の看板のフットセラピー『ベアハグ』。この店を探している最中に、とても楽しい事実に気付いた。

 この『ベアハグ』、モール専門店街のメインの通りから外れた位置にある。

 

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 △迫力を感じるエリア

 『ハロー赤ちゃん』『ベビーザらス』『知育玩具のまなびっこ☆あそびっこ』などが集中し、隔離された、赤ちゃんエリアの中にあるのだ。

 『ベアハグ』を探してこのエリアに這入っていくときの気分というのは、ある種のサスペンスじみていた。プレゼント探しに店内を彷徨っていたしまむらと永藤の前になぜ『ベアハグ』が現れたのか。その謎が解けていく快感があった。

 しまむら、お前、安達をなんだと思ってるんだ。プレゼントを探して通り掛かる道ではない。

 

"招かれざる客"

 続いて二階のスポーツ用品店『スポーツオーソリティ』に向かう。 

 イオンモール各務原での目的のもう半分、ブーメランの確認のためだ。

 ぼくの暮らす街のイオンにもスポーツオーソリティはあって、その店では三枚翼ブーメランが売られていることを確認していた。もしかしたらここにもブーメランがあるかもしれない。そんな一縷の望みを持って向かった。

 目ざとく周囲を見回しながら店内を一周してみたのだが、なかなかブーメラン売り場(ブーメラン売り場などというものはこの世界に存在するのか?)が見つからない。

 最終手段として、店員の方に聞いてみるという方法がある。しかし、「ブーメランって売ってますか?」と店員の方に聞くのは気恥ずかしいものがある。

 ぼくが半裸の狩猟民族のようないでたちをしているのならともかく、こちとらスポーツ用品店の似合わないオタクだ。ブーメランを探していることを悟られるのは、ぼくの自意識が許さなかった。

 しかしそんなときのために妙案を用意してある。今日ここでブーメランを探すことはわかっていたから、そのためのカードはある。手のひらの中にあるそのカードを切るべき瞬間というのが、まさに今だった。

 サッカー日本代表の青いレプリカユニフォームを着た店員さんに対して、ぼくはドッグトレーナーのような顔をして*3、こう言った。

「フライングディスク……いや、フリスビーみたいなものってどこに置いてありますか?」*4

 そうしてぼくは本当はブーメランを探していることなどおくびにも出さず、ディスクドッグ競技者であるふうを装って、レジ横の一角にある様々な"フライングトイ"が並べたてられたワイヤー棚に案内してもらうことに成功した。

 しかし、そこにブーメランはなかった。

 

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 △これがあの店の中で精一杯ブーメランに近い物質の、ヘリコプター風フライングトイだ。

 この棚にはぼくが持っているブーメランのメーカー"ラングスジャパン"の、ブーメランではない商品もあった。仮にこの店にブーメランが置かれるなら、必ずこの棚に置かれるはずだ。

 もし「ブーメランありますか」という豪速球のシュートをあの店員さんに打ち込んでも、同じワイヤー棚に案内され、「ここになかったらないですね」というダイソー店員の伝家の宝刀のようなものを引き出して終わったことだろう。

 やはりブーメランは売っていない。謎の納得感のもと、店を立ち去った。

 

"堂々たる浮かれ"

 一階のコーヒー店に向かう。前回の記事ではこのコーヒー店は『スターバックス』だと断定できたが、この時点ではまだわからなかった。スタバ以外にも先にコーヒーを注文してから席を決める店があるかもしれなかったからだ。

 倉式珈琲店とスターバックスの二択で、倉式珈琲店を選んだ。スタバならいつでも行けるという驕りと、愛知県に店舗がなく、岐阜県でも一店舗しかない倉式珈琲店のもの珍しさに惹かれた。

 結果としてはハズレだったわけだが、スターバックスであることが確定したともいえる。記事に反映できたからこれはこれで良かった。

 モーニングタイムの店内は混みあっていて、禁煙席には座れる場所がないようだ。

 店の入り口脇に置いてあるウェイティングリストに「アダチ」と記入してしばらく待った。

 ……書いていて思ったが、これは異常者の行動なのではないか。ぼくは安達ではないし、安達になりたいわけでもない。なぜ「アダチ」と記入してしまったのか。

 日常から離れて好きなコンテンツの世界に立つという行為は、人の心を変なふうにしてしまう。ぼくが「アダチ」と記入してしまったことにもっともらしい理由をつけるとしたらそれだ。

 つまり、ぼくはこの日、ハチャメチャに浮かれていた。あの安達としまむらたちが居た空間に居るという実感が、ぼくをふわふわとした気持ちにさせていた。

  この記入に限ったことではなく、このあともぼくは浮かれ続けておかしな行動をしまくっている。この日記の中でぼくがどんなことをしようとも、「ああ、浮かれているんだな」と思って、見咎めないで欲しい。

 こんなぼくでも日常に還れば地に足をつけたオタクに戻るのだ。

 コーヒーは美味しかったです。

 イオンモール各務原での目的を果たしたので、移動をする。

 

 

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 次の目的地は七巻で登場する大型書店、カルコスだ。

 

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 △煉瓦色の壁は日に焼けて随分と白っぽくなってきているように見える。

 

"レジの向こうで"

 店内に入って左手にあるレジの前を横切って雑誌コーナーへ。7巻を読んだ印象よりも混み混みとしている。

 あの雑誌コーナーの中に安達が立っていた位置を考えてみる(なにその考察)(重要な考察だと思う)(そうだな)

 思ったよりも陳列棚同士の幅が狭い。人と人がすれ違うとき、お互いが少し気を遣ってしまうくらいには狭い。

 永藤は雑誌を注視する安達に気付かれず背後から話しかけた。そうなると安達は突き当りの壁の棚を見ていて、通路に背を向ける形になるはずだ。

 壁側の陳列棚はレジャー情報誌や旅行誌が配置されていたので、ここにデート特集の本があったというのは十分に考えられる。

 安達はここに立っていた。本屋らしいインクの香りがした。

 あらゆる角度から雑誌コーナーを目視するオタクはある程度満足すると次は二階のコミック・文房具のフロアへ向かった。

 目的はラノベコーナー。電撃文庫の列の著者名あ行を探す。

 レーベルから送られてくる販促ポップが安達としまむら部分にだけ刺さっていて、すぐに見つかった。*5

 

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  △buy

 ぼくはこのシリーズを1~6巻までkindleで揃えていて、7巻だけ電子化を待ちきれず実本を買ってしまっていた。いい機会だったので実本で揃えることにした。

 レジに持っていくときはなかなかの緊張感があった。

 レジのお姉さん、あなたが今バーコードを読み取った本に、あなたの住んでる街、出てきますよ。あなたの働いてるここ、出てきますよ。

 カルコスでの目的を果たし、次の目的地へ。

 

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 カルコスから島西運動場はめちゃくちゃ近い。カルコスのある通りから右折一回でアクトス、そのすぐそばに島西運動場がある。

 カルコスの手前にある大縄場橋を越えてからというもの、安達としまむらの"暮らし"の温度みたいなものが急激に上がってきた。これは事前の下調べの甲斐があった。安達としまむらはこの街で暮らしている。

 イオンモール各務原の辺りではまだ"暮らし"を感じきれていなかった。が、ここからは短時間で次々と目的の場所をハシゴしていける。もう完全に安達としまむらの生活圏内に入ったなという実感がある。

 

"拒否反応"

  スポーツクラブアクトスを横切って、島西運動場に辿り着く。しかしそこで待ち受けていたのは想像だにしなかった現実だった。

 

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 いや、ピッチじゃねーか。

 めちゃくちゃ、立派な、サッカーの、ピッチじゃねーか。

 

7巻147P島西運動場に連れてこられたしまむらの台詞

「まさか二人でサッカーしようってわけじゃないよね」

 

 これ、そういうことだったのか……。*6

 島西運動場は足の長い人工芝が敷かれ、しっかりとフィールドラインの引かれた、サッカーやラグビー以外の用途には使えそうにない運動場だった。もうちょっとフランクに使える運動場だと思っていた。

 この運動場についての説明をしている看板があったので読んできたが、使用には完全に予約と使用料が必要で、その他の注意書きとしては運動場内での食事は禁止だった。*7

 ただ無断で入り込みブーメランを投げるという暴挙だけでなく、あまつさえ持ち込んだ卵サンドを食べるという始末。

 やべえくらい不良だ。

 ぼくが行った時間帯は水色のユニフォームを着た地元のサッカーチームらしき人たちがウォーミングアップを行っていて、運動場の入り口もその関係者たちがごった返していて、とても近づけそうにない。

 この写真もフェンスの外の駐車場の隅っこから撮っている。

 色々と目論見が外れてしまったので撤収。カルコスまで戻ることにする。

 

"自意識は孤独?"

 島西運動場で遊ぶというプランは失敗に終わった。しかしこういう時のための下調べだ。

 安達と永藤がブーメランの特訓をしたのはカルコスそばの『島南公園』ではないかという当たりはつけてある。

 

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 △この広いフィールドが俺にブーメランを投げろと誘うのだ。

 公園の西側に砂場やアスレチックがあり、そこではご婦人方がお子さんを遊ばせるなどしている。東側の運動場のスペースには誰もいなかった。絶好のブーメランチャンスだ。

 昨今、公園のこういう運動スペースには『球技禁止』だったり、『ボールを投げてはいけません』みたいな注意書きがあったりするものだが、この公園はおおらかなもので、何を投げてもいいみたいだ。

 ブーメランでもなんでも投げたっていい。田舎はこんなにも自由だ。ぼくの街の公園はブーメランを投げてもいいのだろうか。ブーメランも自由に投げられない世界なんて、いっせーのせで全部ぶっ壊しちゃおうよ。

 

 

 

 

 この日はものすごく晴れていた。小学生が青い絵の具を一面塗りつけたような空で、ぼくの青いブーメランは同化して溶けてしまう。もっと綺麗に手元に戻ってくるように投げられても、キャッチすることは難しかったかもしれない。

 ブーメランを手元に戻すコツとして向かい風のある方向に投げるというのがあるのだが、生憎今日のこのフィールドではほぼ無風。それでも何投かして、ヘロヘロと山なりになって飛んでいくだけだったブーメランが弧を描いて戻ってくるようになってきた。

 結構頑張って練習しても、安達の一投目のクオリティには及ばない。安達は一投目から投擲位置から移動しつつもしっかりと戻ってきたブーメランをキャッチしている。安達にはブーメランの才能がある。*8

 ブーメランも投げたところで時刻は12時を回っていた。今日はまだ、朝からコーヒーしか飲んでいない。そろそろお腹が空いてきたな……。

 

 

 

 

 

 

 

 

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 △シンプルな卵サンド。


 

 

 

 

 

 

 

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 は~、卵サンドおいちおいちだねえ~~~(絶叫)*9

 

 ここですべきことは終えた。次の目的地へ向かうぞ!!

 応ッ!!

 

 (続く) 

 

frachise.hatenablog.com

 

 

 

*1:この件に関する細かい時系列を説明すると、11月中旬に舞台探り記事を書き始める→叩き台が完成した11月下旬に現地で確認後、明確に間違っていたところや断定できなかった部分で確認できたものを直して12月に入ってから投稿した。

*2:各務原は"かかみがはら"と読むが、地元の人でさえ"かがみはら"と読んでいる不思議地名だ

*3:こんなことを書いたが本当はオタクのような顔をしている

*4:この方法は著作権フリーですのでみなさんがスポーツ用品店でブーメランを探したいけどブーメランを探していることだけは絶対に知られたくないというときに使ってください。

*5:SAO等の他の電撃文庫人気作にポップが刺さっておらず、安達としまむらにだけ刺さっていたということは、この店のラノベ担当の書店員さんはこの本でネタにされていることを知っているのではという疑念がある。

*6:そういうことも何も、ここに連れてこられたらサッカー以外することがないと思う

*7:水はOKだが、糖分を含むスポーツドリンクをこぼしたらしっかりと拭き取るように、とかなり厳密に管理されていた

*8:ここで掴んだコツとして、ブーメランは握らずに挟むように持つと手首のスナップが効いて回転がよくかかるようになった

*9:ここでの自意識との闘争であまりにも打ちのめされてしまったので後日女子高生のマネではないサンドイッチを持ってお出かけをするなどして精神のバランスを取ることが必要になった。ぼくはいつまでも自意識との闘争をやっていくぞ

『安達としまむら』の舞台を探る【岐阜県本巣市】

 

 皆さんは、"岐阜県を舞台にした作品"と聞いたとき、どの作品を思い浮かべますか?

 

 

 岐阜県、なかなかやるな。アニメツーリズムの申し子じゃん。

 さまざまな作品がありますが、この中のどれかでしょうか。

 いえ、このブログを読んでいる皆さんは違いますね。そうじゃないですよね。

 

 岐阜県本巣市の『安達としまむら』ですね。

 

  『安達としまむら』は岐阜県在住の小説家、入間人間の著作です。

 入間先生の代表的な著作として、『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』や『電波女と青春男』があります。これらの作品も岐阜県および東海三県が舞台となっています。

 

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 △アニメ『電波女と青春男』で描かれた名古屋駅

 

 安達としまむらは入間先生が担当編集に「ゆるゆりみたいなのを書いて」と言われたところ、同作者なもり先生のシリアス百合短編集『ゆりゆり』を参考にしてしまい生まれた百合ライトノベルです。

 電撃文庫より既刊7巻が好評発売中。kindle版もあります。

 

 

  ガンガンONLINEミックス、コミカライズ版安達としまむらは先日原作3巻までのコミカライズを終え、惜しまれながら連載を終えましたが、コミックス最終3巻が2017年12月22日に発売予定です。コミックス既刊は2巻までが好評発売中です。

 

安達としまむら(1) (ガンガンコミックスONLINE)

安達としまむら(1) (ガンガンコミックスONLINE)

 

 

 

  ▽▽▽

 

 

 今回の記事は『安達としまむら』に登場する地名・施設等を詳細に特定しようという遊びをまとめたものです。ぼくのストーカー気質を存分に発揮しています。

 他の入間人間作品の舞台は検証されてwikiにまとめられていたりするんですけど、安達としまむらではそういうのが行われていなくって。個人ブログの感想なんかに「何巻の○○は本巣市のあの場所だな」ぐらいの軽い指摘があるくらいで。それのみを目的にした記事というのはインターネット上に無いみたいなんですよね。ということで自分でやることにしました。*1

 『安達としまむら』を読んだことのない人でもなんとなくわかるようにキャラ紹介をしておきます。

 

 

 

超絶わかりやすい!『安達としまむら』の登場人物紹介

 安達

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 しまむらのこと以外何も好きじゃない女

 しまむら 

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 △大体の人にフラットに冷たいが安達にだけ優しい女

 日野

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 △しまむらの友達で安達の友達ではない女

 永藤

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 しまむらの友達で安達の友達ではない女

 樽見

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 しまむらのことが好きな女

知我麻 社(ヤシロ)

電波女と青春男』に登場する星宮社の同胞の宇宙人

 

 めちゃくちゃわかりやすい登場人物紹介のおかげで、すでに貴方は以下に記される安達としまむらの舞台を探る覚書を楽しく読むことができるようになりました。おめでとうございます!

 今回の記事では作中に登場する場所や施設のヒントとなる本文を引用すると共に、そのシーンに至るまでの経緯などをあらすじとして書きますが、作中での人間関係の変化等にあたる部分はできるだけ書かないようにしますのでネタバレを気にする方でも読めるはず……多分。

安達としまむら第1巻

1巻63P しまむらと日野が釣り堀に出かけ、ヤシロと出会う

小学校の裏手にあるそこへと案内された。

釣り堀の側には学校指定の制服等を売る小さな商店があって

 

 早速出バナをくじくようで申し訳ないが、本巣市内及び岐阜市内の小学校の裏にある釣り堀は確認できず。宇宙人と出会える釣り堀だけあってファンタジーのようだ。安達としまむらを読み始めて最初に思うのが"ここで日野のように日がな一日釣りをして過ごしたい"ということなので多少残念に思う。 

 一応候補になりかけて外れた釣り堀をあげておく。安達としまむらの生活圏内から最も近い釣り堀で、屋外にあり、竿やエサ等を借りられる釣り堀。岐阜県各務原市の『つりぼり喜水園(本店)』

 

1巻86P 学校帰りに二人でドーナツ店に行く

「ドーナツ、となると駅が近いね」

二階建ての安っぽい駅に入り

 

 1巻90P 駅に入っている商業施設について

スーパーとパン屋、それにモスバーガーが一階にあるけど食べ物を扱っている場所ばかりだ。奥にはマツキヨがあるけど

 

 これらのテナントが入っているという条件を全て満たすのは岐阜駅の『アスティ岐阜』という商業ビル。ミスタードーナツアスティ岐阜店。そんなに悪い建物には見えないのだが、しまむらは安っぽいとやや辛辣だった。

 

1巻108P 安達のバイト先の中華料理店

想作新中華料理とはなにか。

まだ五時になるまでニ分あるから、店の人は誰も動こうとしない。

 

  想うという字で想作新中華と表するお店は岐阜県で1店舗のみ。岐阜県岐阜市の想作新中華 昇竜。立地的にも安達としまむらの生活圏内といっていい場所にある。ディナータイムが17時からなのも一応一致したといえる。

 

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 インターネットで店の外観画像を確認したが、どう見ても東海地方に多く見られる"華僑系食材屋が日本に中国人料理人とその家族を入国させるために開きまくってる脱法ブローカーまがいの中華料理店"である。(これはぼくが聞いたネットロアであり、その真相は闇に包まれています)

 

1巻171P 安達としまむらが一緒に遊びにいく

待ち合わせは巨大モールの中。ベンチと巨大ツリーを目印に

モール内のボーリング場に向かうみたいだ。ビリヤードとダーツでも遊べるそこに

 

 1巻179P 偶然出会ったヤシロに連れられてレストランに入る

表の看板によるとピザとパスタ、それにオムスフレを売りにしている

入り口の側にドーナツ屋があることを教えたら

 

 1巻190P モール二階にあるアミューズメント施設で遊ぶ

ボーリングだけに留まらない総合施設で、他にはカラオケ、ビリヤード、ダーツ、卓球の施設もある。

 

 間違いなくモレラ岐阜。2Fにラウンドワンがある。

 オムスフレのお店は『Chez Madu(シェ マディ)』同名チェーンが関東地方にもあるが、特に関係のない別の店のようだ。注文したのは『ふわふわオムスフレ』『ベーコンとズッキーニのピザ』『完熟トマトのパスタ』

 モレラ岐阜の入り口にあるドーナツ屋はミスタードーナツとクリスピークリームの2店舗ある。シェ マディに近い方はミスタードーナツ

 

1巻218P 安達、しまむら、日野、永藤がカラオケに行く

待ち合わせ場所の郵便局が見えてきた。左手側の銀行とバス停の前を通過すると

 

1巻222P カラオケ店について

そこはナントカ村という名前が表に書かれて、奥は託児所と焼肉屋と食堂とカラオケがセットになっている。

もの凄く近い。歩いて十秒かからない距離だ。これなら郵便局を待ち合わせ場所にする必要を感じない。

 

  『カラオケ尻毛村』焼肉屋、食堂、託児所が揃っている。近くに尻毛郵便局、バス停、岐阜銀行と全ての条件が合致する。

 安達が地の文で"ナントカ村"としたのは尻毛と言いたくなかったから、という理由に気付くと安達というキャラクターの解像度がグッと広がった(広がるか?)。なお、尻毛はしっけ、と読む。

 実際のところ、安達が地の文で"ナントカ村"としたの凄いんですよ。尻毛という岐阜県に実在する地名をこうやって誤魔化して言いたくないというふうにすることで、安達の地元愛とか郷土愛の希薄さというのが浮かび上がってくるんですね。何気ない単語一つの扱いで、安達がしまむら以外何も好きじゃないことを強調されてるんです。こういうところ、この小説本当に頭が良いなと思いますね。

 このカラオケで安達としまむらの二人は一緒に『ス○○○のロ○○○○』を歌います。

 インターネットでカラオケ尻毛村について調べると、平日昼の利用料金が1時間5円という価格破壊っぷりで、にわかには信じがたい。飲みたくなくてもドリンク頼んじゃうな。

 現在は閉鎖され、跡地は老人ホームになっています。コミカライズ版にこのカラオケの外観が出てこないのはそれでか。

 

安達としまむらが通う高校について

 本巣市、あるいは岐阜市の中でも本巣市寄りの地域に住んでいると思われるしまむらが徒歩通学できる範囲にある。高校から歩いて岐阜駅まで容易に辿り着くことができ、ひたすら歩けばイオンモール各務原まで行くことができる。

 ニ年進級時クラス替えが行われたので特進コースなどはないと考えられる。学食があるため私立高校の可能性が高い。

 制服はブレザー。赤い無地リボン。スカートのチェック柄の幅が広い。

 以上の条件を満たす高校は存在しません。

 いくつかの条件を満たす学校は一応存在してますが、作中の学校をデザインする際のモデルの一部にしたぐらいに考えるのがよさそうです。

 ハルヒ時代の西宮北高校などのことを考えると現役学生が居る場所を聖地と考えるのはあまり褒められたことではないと思うのでくれぐれも気をつけなければなりません。学校にそれらしい実在性が感じられなかったことはむしろ良いことだと思っています。

 1巻はここまで。

 

安達としまむら第2巻

 2巻14P スポーツジムの一日体験をするしまむら

スポーツジムは十八歳以上でないと入会することはできない。

ポカリスエットを思い起こさせる色合いの看板には英語でジムの名前が記されている。

道路を挟んだ左手側に駐車場がある。右側のジムの入り口前にも駐車場はあるのだけど

奥のガラス戸の向こうにテニスコートが見えた

 

 全ての条件を満たすのは『スポーツクラブアクトス

 このジムの利用者はきっと、このジムのスチームサウナでしまむらと安達の母が我慢対決をしたことを誰も知らないままサウナを利用しているのだ。友達の母親とサウナで我慢対決ってなに???安達としまむらはこういう面白シチュエーションとそのエモさでやっていく小説です。

 

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 △青白い看板。アクトスはこのあとも何度か登場する

 

2巻137P 日野と一緒にプレゼントを買いに行く安達

パン屋の向かい側、交差点の一角に構えられているお茶屋が見えてきた。

看板には古い人名のような字が刻まれている。みくにや、だろうか。

通路を一またぎするぐらいの距離だけ移動して、コーヒーショップに立ち寄る。

注文したコーヒーを受け取って席を選んだところで気づいたけど、椅子が四つ脚だった。いやそれ自体は普通だろうけど無骨で、中学校の技術室にあった椅子とよく似ている。木材丸出しの渋い脚だ。

 

2巻166P 永藤と一緒にプレゼントを買いに行くしまむら

フットセラピー(熊の絵が描いてある)に目をやって

一階をあらかた回る、そしてジィーゼという店の前で一旦立ち止まる

 

 このモールは安達としまむら作中にだけ存在する不思議モール。

 イオンモール各務原(かかみがはら)とモレラ岐阜が完全に混ざっている。

 一階のお茶屋さんはイオンの『三國屋善五郎

 フットセラピーもイオン三階の『ベアハグ』(物騒な名前だ)

 『ジィーゼ』というブティックはモレラ岐阜の一階にある。

 コーヒーショップは、コーヒーを注文して受け取ってから席を選んでいるので、恐らくスターバックスではないかと考えられる。確かに、スタバにしては無骨に感じられる椅子かもしれない。

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 △インターネットならば、スターバックスイオンモール各務原店の椅子をも特定することができる

  このモールで安達・日野、しまむら・永藤の組み合わせでそれぞれ別れてお互いが来ていることに気づかないで同時に買い物をしている(安達はしまむらが来ていることに気付いたが)。

 となるとやはりここはイオンモール各務原をベースにモレラ岐阜のテナントを混ぜたオリジナルモールということになる。もしくはイオンモール各務原のつもりで書いてたけど、記憶違いでモレラ岐阜のテナントを混ぜてしまったか。

 

2巻169P ブーメランが買えるスポーツ用品店

永藤に案内された三階のスポーツショップ

 

 イオンのスポーツ用品店は二階で、モレラ岐阜にいたっては三階が存在しない。

 

2巻170P 永藤が買ったブーメランを試し投げする

 駐車場から離れて、近くの牛丼屋の裏手にある噴水広場に立ち寄る。

 

  イオンモール各務原の噴水広場。牛丼屋はすき家21号岐阜各務原IC店。

 

2巻195P クリスマスに一緒に遊ぶ安達としまむら

場所は前にボーリングで遊んだところだ。複合エンターテイメント空間と表に謳うそこへと入る。

一階のフレッシュネスバーガーに移ってお茶した。

 

 モレラ岐阜。安達はしまむらと遊びに行く時に「安達が行く場所を決めて」と言われるとすぐにモレラ岐阜ラウンドワンに連れていってしまう。

 安達としまむら"本物の小説"なのでショッピングモール以外では遊びません。田舎の女子高生はショッピングモール以外で遊ばないので。

 

2巻209P ブーメランを投げるため近くの公園へ

モールと道路を挟んで向かい側にある、自動車教習所の側の公園には私たち以外誰もいなかった。

丸い網状の遊具付近に落下したブーメランを拾って

 

 モレラ岐阜近くの名前のない公園

 

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 ストリートビューで件の公園を調べたらクソ狭い公園でとてもブーメランを投げてはいけないような場所だった。

 やっぱり安達としまむらって、ちょっと不良。

 丸い網状の遊具こと、グローブジャングルは流石に昨今の時流もあってか設置されてはいないようだ。

 2巻分はここまで。

 

安達としまむら第3巻

3巻21P 安達としまむらはモールに向かう

「そこにドーナツ屋がありますけど」

エディオンへ向かう親子連れも小さい男の子とお母さんが手を繋いでいた。

ケンタッキーの前を通り、大戸屋の前を通り、しゃぶ菜の前を通って別の通りに出た。

店は黄色い看板にヒゲのお爺さんの絵がくっついている。名前はべ、べあー……べあーど?びあーど?

 

 モレラ岐阜。巻が進むごとにモレラ岐阜のディティールがどんどん細かくなっていく。そろそろわかったかと思いますが、この小説は隙あらばモレラ岐阜へと行きます。この小説は百合小説かつ、モレラ岐阜の宣伝小説です。

 

3巻123P 映画を見たいというヤシロをモールに連れていく

二人を近場のモールまで連れていった。この間、安達と来た場所と同じだ。

 

 TOHOシネマズ モレラ岐阜

 見た映画は『ゼロ・グラビティ

 3巻分ここまで。3巻では他に名古屋駅の金時計や高島屋のデパ地下などが登場しますが、クソ有名なスポットだしぼくもしょっちゅう通りがかってバリイメージしやすいので省略いたします。

 ところで久しぶりに一緒に遊ぶ友達との待ち合わせ場所で、そこで起きた殺人事件の話をしてくる樽見って普通に最悪。

 

安達としまむら第4巻

4巻二章59P,65P,74P 樽見に誘われたしまむらが色々なところへ行く

待ち合わせである、小学校の校門の前に立っていた。

樽見がお昼ご飯食べようと案内してきたのは、お好み焼き屋だった。鉄板厨房だとかなんとかいう店で

その通りにはいつの間にかコンビニができて、交差点が増えて、スーパーも開店していた。その中でも濁ったビー玉みたいな目をした、大きな猫の看板はそのままで安堵する。

その看板は古い漬け物みたいに皺だらけの木板だけど、店の外装は紫と黄色を基調としたファンシーな感じだった。店の入り口にリボンくっついてるよ。でも看板には小間物屋と書いてあるのだから、そうなのだろう

 

  この周辺の特定が難航している。

 鉄板厨房と名のつくお好み焼き店は『鉄板厨房 天てん北方店』

 

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 この店は多分合っているはず……。

 ただ、この『天てん』を基準にして周辺を探しても上手く話が繋がってこないんですよね。

 この周辺で出来た最も新しいコンビニが2011年にオープンしたミニストップなんですけど、"みーまー"とかの他入間作品の時系列に照らし合わせると安達としまむらは2016年から2017年の話なんですね。でもこれはファンが考察している時系列なので、入間先生がそこまでガチガチにやってるかなーというと疑問でもあるのですが*2、4巻が書かれた2015年を基準にしても話が合うかどうか微妙なんですね。つまり、しまむらが小学校卒業して、この周辺を歩かなくなってから新しく出来たコンビニなんかないんですよ。

 

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 △紫線の道路、ガードレールや舗装が綺麗なので交差点が増えたりなどの開発が比較的最近にあったのかもしれない

 他に手がかりもないのでこのミニストップの通りを調べてみることにしたんですけど、それでもやっぱりこのミニストップの通りにはスーパーはないし、猫の看板もないし、小間物屋もないんですね。

 やたらと詳細に描かれる猫の看板や、小間物屋については岐阜県内の何処かに実在はしているんじゃないかという予感はある。ただ、天てんから始まっていく樽見としまむらのこの土曜日の二人遊びのコースを構成するには、ちょっと現実的ではないなと感じた。

 この場合、天てんが間違っているか、天てん以外の地理が創作かという話になってきます。と言っても、岐阜県内で鉄板厨房とつくお店は天てん以外ではステーキ屋しかないので、天てんだけはガチ、というふうに思っているのですけれども。そうなるとやっぱこの辺りの地理は創作なのかな。

 今まで散々安達と遊ぶ時は実在する場所と正確な地理で遊んできたしまむらが、樽見と遊ぶ時は架空の地理になるというの、この作品の"凄み"を感じますね。

 

4巻三章101P 学校からショッピングモールに向かう安達

自動車学校の前を通って、紳士服販売店の駐車場を抜けて、行き着いた先はしまむらとも何度か来たことのあるショッピングモールだった。

 

 ぼくは最初このショッピングモールは『マーサ21』だと思ったんですね。『マーサ21』の近隣に紳士服販売店のAOKIがあって、その店の方角から安達がやってきたと考えると、高校の立地と合わせても不自然でないこと。ただ、自動車学校がないことと、本編中にしまむらと来たことがある描写がなかったことが気がかりだった。

 このモールをモレラ岐阜として考えると、自動車学校がモレラ岐阜の北にあるので、高校の立地が今までの話と辻褄が合わなくなる。学校が本巣市北部の方にあることになってしまうので。

 でも後にやっぱりこのモールは『モレラ岐阜』で間違いないんじゃないかと判断しました。なぜそう思ったのかは、この記事の最後でわかります

 

 106P 安達が易者に出会う

そのままモールから出ようと、手近な入り口の方へと向かう。

そうして歩き続けて見えてきた入り口の手前に、ふと視線が向かう。壁際で出し物を構えている人がいた。

 

 4巻ここまで。

安達としまむら第5巻

5巻一話52P しまむらをモデルにして絵を描く樽見

指定されたのは長良川金華橋の下だった。

 

 詳細な地名が出た。ということでこのへんの土手です。

 上手に描こうとしてこっそり絵の練習をしてきた女が、モデルの女に黒百合の日傘を持たせるの、めちゃくちゃエモじゃないですか。

 黒百合の花言葉『恋』『呪い』(百合のオタクは花言葉が大好き)

5巻一話101P 花火大会に行くしまむらと樽見

七月某日、花火を堪能して旧交を温める。

 

 七月末に行われる岐阜県の花火大会は『全国選抜長良川中日花火大会』

 打ち上げ場所は樽見がしまむらの絵を描いた場所の近くです。

 屋台も沢山出るよ。安達がスタッフとして参加した屋台は唐揚げ屋さん。

5巻三話157P 安達としまむらがプールに行く

しまむらに道案内されて着いた先は、スポーツジムだった。

「母親がここ通っていてさ」

 

 ※2巻で登場した『スポーツジムアクトス

 プールの更衣室で性欲が爆発してしまむらの着替えを凝視してしまう安達と、服の下に水着を着てきてしまったしまむらという、そういうものを大事にしていきたいんですよね。

 5巻ここまで。

安達としまむら第6巻

6巻一話23,28P 祖父母の暮らす田舎へ里帰りするしまむら

祖父ちゃん祖母ちゃんの家は今や希少な『コンビニの少ない田舎』なのに。

同じ県内ながら、取り巻く環境は大きく異なるものだった。

 

  同じ県内でコンビニの少ない田舎、なので飛騨方面か中津川方面のあたり?岐阜県もこのあたりの山だらけのところまでくると皆さんが知っているような全国展開されているコンビニはほとんどなく、国道沿いに知らないコンビニがポツンとあるくらいです。

6巻四話192P 安達としまむらの二人で花火大会へ行く

しまむらとの待ち合わせ場所は、花火会場の通り沿いにあるホテルの前だった。

 

 8月最終週に行われる花火大会で、最も安達としまむらの生活圏内に近いのは岐阜県山県市みやま川まつりだが、生活圏内に近いとは言っても本巣市から車で30分以上かかる。花火大会が行われる通りの近隣にそれらしいホテルもないので、どうやらこの花火大会は架空のもののようだ。

 ストーリー上重要な花火大会なので現実と噛み合わないのは仕方がない。

 6巻ここまで。

安達としまむら第7巻

7巻132P 本屋へ行く安達

橋を一つ越えて本屋に到着する。昔からある大きな本屋で表は煉瓦のような色をしていた。

側に建っていたゲームやCDを販売していた大きな店は、いつの間にか薬局になっていた。

 

  岐阜県岐阜市、『カルコス本店』。安達としまむら以外の入間人間作品にも登場する本屋。完全にこの近隣に年中浴衣の男が住んでいるな。

 橋は大縄場大橋。高架に侵入するための道路がまっすぐ繋げないために、高さを稼ぐためにループさせる構造になっていて、街の中にいきなりこの橋があるのはなかなか面白い。

 薬局は『V・drug 岐阜島南店』。岐阜県を支配しているスーパーマーケット、バローグループのドラッグストア。

 

7巻139P 安達が永藤と公園に行く

「荷物置いてあっちの公園、わかる?」

ショッピングモール……と呼んでいいのか微妙な広さの総合お買い物施設の側に建つ公園

公園は小径を挟んで川の側にある。

 

 条件に合う公園がない。カルコス本店での会話で「あっちの公園」と説明するからにはその近隣であることは間違いないが、川の側であることや微妙な広さの買い物施設と合わせると話が難しくなってくる。カルコス本店から見える範囲でスーパーの横にある公園があるが、"川の側にある"という文言を、"カルコス本店から見て長良川方面にある"と解釈すればここかもしれない。

7巻145P 安達としまむらの二人で遊びに行く

待ち合わせ場所はやや風情がないスポーツジムの前。以前にしまむらと一緒に来たところだ。

行き先は横断歩道を二つ越えて曲がった先にある。すぐ近くの市営の運動場だった。

 

  スポーツクラブアクトス近くの『島西運動場』

 

 以上で全ての検証はおしまいです。

 4巻でしまむらと樽見が出かけた場所のことだけが唯一心残りです。小間物屋がこう店舗として成立しそうな繁華街、例えば岐阜駅周辺を歩き回ってみれば何か見つかるものもあるかもしれない。地元の人がこのブログを読んで心当たりをぼくに教えてくれるのが楽で良いのですが。

 しかしここまでモレラ岐阜を推されてしまうと、どうしても行きたくなっちゃうよな~。

 う~ん、どうすっかなあ~。

 

 

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 次回、安達としまむらの残り香を追い求めてモレラ岐阜に立つ男*3

 

番外編 しまむらの自宅

2巻で父親の車に乗ってスポーツジムへ向かう描写がある。

市の運動場を過ぎたあたりに青白い看板が見えてきた。

 

  スポーツクラブアクトスの西側に『島西運動場』があるので、しまむらはスポーツクラブアクトスよりも西側に住んでいるということが絞り込めます。しまむらは大体こんな感じのルートを車で通ってきたんじゃないでしょうか。

 

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 まぁでも、これじゃただ西の方だということが絞り込めただけで、特定するなんてのは雲を掴むような話だな……

 ん?あれ?んん??

 

 

 

 

 

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 ええーーーーーーーーーーーーーー!?

 

 

グーグルマップで作成した安達としまむらマップ

(12月14日追記)

 そういえばこういうの作れるんだったと思い出して作成して追加。

 

drive.google.com

 

 

 ▽▽▽

 

 この記事を踏まえて実際に岐阜県に行ってきた日記です。

 

frachise.hatenablog.com

 

  4巻検証中に本巣市を一生グーグルストリートビューで眺めていたら頭がおかしくなって手慰みに書き始めた『安達としまむら』に登場するブーメランについて考えた記事です。

 

frachise.hatenablog.com

 

 

 

(作業用BGM)

 

  www.youtube.com

*1:他にも今このタイミングでやる理由としては、今年はもう8巻が出ないことが確定したので、8巻の修学旅行編でロケ地が増えてしまう前にやってしまいたいという気持ちがあった

*2:現に3巻で見に行ったゼロ・グラビティは2013年公開だ

*3:4巻のショッピングモールがモレラ岐阜のことだと確定できたのは、実際に行って見てきたからでした。なるほど~